「女性らしい、美しい所作...それは指先や首筋にあらわれる。」
幼少の頃、友人の日本舞踊やバレエのレッスン風景を見るのが大好きだった私は、子供心にそう感じていました。そして、品のある体の運びを意識し、思いつくままに、自分なりの努力をしていました。
憧れの対象も、全身から香り立つようなオーラを発している女性。
「あんな風になりたい」
そう願いながら数十年。
忙しい毎日に押し流され、気づけば憧れの人からはほど遠い女性になっていました。
「何がいけないの???」
ウォーキングスクールやメイクスタジオに通っても答えは出ませんでした。
「きっと生まれつきの容姿や家柄なのね」
ほとんど諦めかけていたその時、由美子先生の存在を知りました。
「正しい歩き方」というスクールは山ほどあります。
でも「優雅な歩き方」というスクールはなかなかありません。
運命を感じてレッスンを受けることになりました。
しかし、何十年も運動をしていない私の体は、全く言うことを聞いてくれません。
片足で立つことはおろか、まっすぐ歩くことすらおぼつかない状態。
「歩くこと、立つことがこんなに難しかったなんて!」
数歩歩いただけで吹き出す汗、きしむ筋肉。ロボットのような所作。
こんな状態が数ヶ月続きました。
いつもの私なら、「やっぱり私には無理」とリタイアしていたことでしょう。
でも、落ちこぼれの私が挫折せずに続けられたのは、由美子先生の優しくも力強い励ましと、生徒さんたちの現実的なアドバイス、そして楽しいおしゃべり。
悩む私に皆さんが「こうすれば?」と色々と指導してくれ、出来ると一緒に喜んでくれる、毎回毎回、そんな嬉しさで一杯のレッスンでした。
半年が過ぎた頃、新年を迎えました。
「今年の抱負」は「エレガンスに一歩近づく!」
私は心を入れ替え、数秒に一回、由美子先生の美のおまじないを、唱え続け、姿勢の矯正を繰り返しました。
すると、それまでほとんど変化のなかった体が、急に返事を返してくれるようになったのです。
わずか数日で、垂れ下がっていたヒップラインが、まるでガードルをはいているようになりました。
就寝時に、沿り返っていた背中はベッドにつくようになりました。
O脚も随分ましになりました。
気づけば、肩こりも腰痛も全く消えていました。
スコアが80程度だったボウリングでは、なんと192点を記録しました!
この急激な変化に、私自身が大興奮!
「続ければ体は必ず返事を返してくれる」ということを実感したのです。
そして修了後、忘れられない出来事が・・・
パーティ会場で見知らぬ方から「離れたところから皆さんを見ていましたが、あなたは際だっていました。
後ろ姿がどなたよりも綺麗で」と言われたのです。
「後ろ姿」という言葉は横に置いておいて(笑)、素直に心から嬉しく感じました。
もちろん、ゴールはまだまだ遠く、課題は山積みです。
笑顔、目線、指先、声・・・大人だからこそ出来る自分改造計画。
頑張ったご褒美は「美」という一生の宝物になることでしょう。
今からの人生がとっても楽しみです。